E531系は現在常磐線で活躍している403系と415系置きかえるためと、2005年8月24日に開通するつくばエクスプレスの130km/hに対抗するために開発された新型の近郊型交直流車輌です。現在活躍しているE231系をベースにした車両で車両の前面はE993系(試験車のE993系ACトレイン)に似たもとなっています。車両に搭載される機器などはE231系のとほぼ同じで車体はステンレスボディで主回路装置はVVVFインバータ、MT比は2:3で、列車情報管理装置TIMS、パンタグラフはシングルアームパンタグラフのPS27A、LED式の車内案内表示機があります。モーター出力は140kWとなっており、走るんですシリーズの中では最も強力な仕様になっています。ドア数は4ドアになっており、半自動ドアの機能も装備されています。さらに耐雪ブレーキも装備しており、あらゆる環境へ柔軟に対応できる車両となりました。また、E501系の仕様も一部引き継ぎ、歯数比は6.06、ベクトル制御が採用され、雨が降り始めたときの加速でも車輪が空転しにくいようにモーターの制御をするシステムが導入されています。

 車両編成はE501系と同じで基本編成10両+付属編成5両の15両編成になっており、土浦では車両を切り離し、土浦以北では10両または5両で運行されます。また、車内のシートですが1、2、9、10、13、14、15号車がセミクロスシートでそれ以外はロングシートに統一されています。

 E531系の大きな特徴は最高速度の性能です。今までの走るんですシリーズではE217系、E501系、E231系500番台が120km/hでしたが、E531系は特急列車並みの130km/hを出すことが出来ます。これは、先ほども申し上げた通りつくばエクスプレスが130km/h運転を行うことに対抗するためです。E531系は2005年7月のダイヤ改正(常磐線のみの特別な改正です)より営業運転に投入され、普通(快速)、通勤快速や特別快速などの運行にあわせて活躍しています。
E531系試乗会で一足早く一般の方がご利用になられました。方向幕LEDでは「臨時」となっています。 車内のセミクロスシートです。
ロングシートです(7人用)シートの柄は新しいタイプになっています。弾力性は従来通りの仕様です。 優先席の柄は従来と同じものになっています。
シングルアームパンタグラフ(PS27A)です。 ACトレインE993系で試験的に搭載していた新しいつり革が採用されています。
文字は太字で見やすくなっています。TX(つくばエクスプレス)に対抗する特別快速の方向幕表示です。 半自動ドアのシステムも導入されています。おもに茨城県内での特急列車通過待ちの際に使われています。