E231系は中央緩行線や高崎線、東海道線に新しい車両を投入するために開発された車両です。安全性や快適性を向上させ、通勤型と近郊型の車両を同一仕様とし、共通部品で製造するコストパフォーマンスの高い車両にすることを目標に製造されました。
 まず、通勤型、近郊型と共通する点は4ドア車で、ボディはステンレス製です。また、209系では側窓ガラスには熱線吸収ガラスが採用されていましたがE231系ではVUカットガラスが採用され、熱線吸収量が向上しました。209系と比べて床高さが15mm低くなりました。車体幅は2950mmになり、車内が広々しています。制御装置にはVVVFインバーターが制御で歯数比は7.07で120km/h出すことが出来ます。さらに、列車情報管理システム「TIMS」が設置されました。これは、力行やブレーキの編成全体の管理や制御が行えるもので、従来の車両モニター機能を発展させたシステムです。
 E231系の通勤型と近郊型では多少異なっているところがあります。通勤型の特徴はヘッドライトの位置が運転席窓の下にあります(209系やE501系と同じ位置にあります)。他には1編成に1両6ドア車が組み込まれています。これに対し、近郊型の特徴はヘッドライトの位置が運転席窓の上に付けられています(E217系も上に付けられていますね)。また、1号車と6号車と11号車にはトイレを設置してあります。さらに、運転席が衝撃吸収構造となっている為、運転室が広々しています(その代わり、制御車の座席数が減りますが)。さらに、勾配抑速ブレーキが付加されています。